スタッフさんに「時間ぎりぎり」と声をかけられたのは、木崎湖に面したコンビニでした。
まだゴールまで50kmもあるのに、完走できるの~!?
「ぴったりくっついて、ぜったい離れるなよ~」と言う雛子さん。
5人が一列に並んで、私が最後尾になって走り出すと……。
時速40km!? 速い! なんで私、こんなに速く走れるの?
ひとりじゃ絶対にこんなスピード出せないのに、なんで~!?
前を進む人が風よけになってくれるから、後ろに付く人は風の抵抗が少なくなって、楽に走ることができるのです。
ひとりじゃ無理でも、みんなと一緒ならこんなに速く走れるんだって驚きました。これなら完走できるかも?
ところが、残り10kmになった最終盤で坂道が出現!
速度が出ない坂道では、集団走行のメリットも少なくなってしまい、とたんにペースが落ちてしまいました。
雛子さんは「気合いと根性でがんばれ!」って。
もう無理ですよ~。
追い打ちをかけるように向かい風も強くなって、速度は10km台に低下……。
残りの距離と時間を考えると、私に合わせていたらみんなまで間に合わなくなりそう。
先に行って下さいと声をかけたのですが……
「フレッシュに出るんじゃないのか? お前が諦めたら終わりだ」と雛子さん。
紗希さんも「フレッシュはチーム走だからね」って。
そうだ、私の夢はみんなでフレッシュを走ることだったんだ!
「たとえ間に合わなくても、最後まで走ることに意味がある。そう思わない?」と弥生さん。
はい、がんばります!
「私たちはチームなんだ。一緒に楽しんで、一緒にゴールしよう!」って、葵ちゃん。
体力は限界だけど、ここで諦めたくない!
ついにゴール。
けれど、サイクルコンピュータを見ると時刻は17時5分。
5分オーバーで間に合いませんでした。
私のせいでごめんなさい、と泣いてしまったのですが……。
なんと、私の時計が実際よりも進んでいて、本当はギリギリ制限時間内で完走したのでした!
私、160km完走できたんです。みんなと一緒に!
自分ひとりだったら、途中で諦めていたかもしれません。
でも、このチームのおかげで、完走できました。
これからも、みんなといろんなところを走りたいです!